ドイツ語がペラペラになるまで・C1・独検準1級!13年間ドイツ語

今回のゲストは、2013年にドイツに移住し、2022年にはYahtecJapan合同会社を創業した日本人の永堀 佑樹(ながほり ゆうき)さんです!

ドイツに移住した際についての事や、ドイツ語を勉強するにあたってのコツ等をインタビューした内容をご紹介していきます!

永堀 佑樹(ながほり ゆうき)

会社HP:https://yahtec-japan.com

Twitter:https://twitter.com/yukinagahori

英語での討論力をつけるためのサロンを開催中

初心者向け:https://yahtec-japan.com/onlinesalon

中級者向け:https://yahtec-japan.com/japan-gate

■ドイツ語はいつから勉強し始めましたか?

永堀さん「僕は日本の大学のドイツ語学科でドイツ語を勉強し始めまして、ドイツへの留学を経験してから社会人になりました。そして2013年にドイツに移住をしまして、それからかれこれ9年間ドイツに住んでおります。その後、ドイツでは色んないくつかの職種を経験しました。」

Maxie「ドイツ語を勉強し始めてから何年くらい経ちますか?」

永堀さん「合計13年ですね!」

■ドイツ語の資格は何を持っていますか?資格は役に立ちましたか?

Maxie「因みにドイツ語の資格はお持ちでしょうか?また、どの資格でしょうか?」

永堀さん「ドイツ語検定C1(以下C1)と、独検準一級です。」

Maxie「C1はどちらの試験を受けましたか?また、この試験を選んだ理由はなんでしたか?」

永堀さん「えーと…ゲーテ・ドイツ語検定試験(Goethe Zertifikat)ですね!東京の赤坂で受験しました。

 僕個人としても留学から帰った後のドイツ語力を試したい気持ちもありましたし、大学から受験を勧められた事も相まって受験したのがゲーテ・ドイツ語検定試験C1で、ギリギリ合格できたっていう感じです(笑)」

Maxie「資格を取ってドイツでの生活で役に立った事とかありましたか?例えば、ドイツでビザの更新する時や、就職活動に関して等は?」

永堀さん「就職活動の時に資格は役に立ったと思います!採用側の評価を直接聞いたわけではないのですけど、資格を取得している事によって言語レベルの証明ができるので、審査の段階で交渉テーブルに乗れるというか、審査対象になるってケースはかなり多いかなと思いますね。」

ポイント💡

ドイツ語の資格には様々な種類があります。代表的なものは以下の物になります。

・Goethe-Zertifikat(ゲーテ・ツェルティフィカート)

Goethe-Institut(ゲーテ・インスティトゥート)が提供する資格で、言語能力を証明するものです。Goethe-Zertifikatは、A1からC2までの6つのレベルがあります。

・TestDaF(テストダフ)

TestDaF-Institut(テストダフ・インスティトゥート)が実施する資格試験で、ドイツ語を母国語としない人々のための大学入学資格を証明するものです。TestDaFには、TDN 3からTDN 5までの3つのレベルがあります。

・ÖSD(Österreichisches Sprachdiplom Deutsch、オーストリア語認定試験)

オーストリアで提供されるドイツ語の資格試験です。A1からC2までの6つのレベルがあります。

・telc(The European Language Certificates)

 telc GmbH(テルク・ゲーエムベーハー)が運営する資格試験です。A1からC2までの6つのレベルがあります。

・独検

日本で行われるドイツ語能力試験のことを指します。正式名称は「ドイツ語技能検定試験」で、5級から1級までの6つのレベルがあります。

■試験によって内容は違いましたか?

Maxie「先ほど独検の資格も取得しているとおっしゃっていましたが、独検とC1の試験の内容の違い等はどう感じましたか?」

永堀さん「C1はどちらかというと会話問題が結構多かったかと思います。」

Maxie「独検の方は翻訳の課題が多い傾向がありますよね!ヨーロッパの試験の、ドイツの試験の方がもうちょっと会話の練習が多くあったと思います。」

■ドイツ語を話せるようになるまでどれくらい時間が掛かりましたか?

Maxie「次はみんなが気になっている事だと思います。ドイツ語が話せるようになるまではどのくらい時間かかったんですか?」

永堀さん「どこまでを"話せる"のレベルにするかによりますね。僕は大学に入学してから1年半が経過した時点で留学しました。

 でも留学当初はやっぱりわからないことが多くて。例えばドイツ人の知人とどこかに一緒に行く時とか、ビザの申請とか、銀行で口座を作るのもドイツ人のなんか知り合いについて行ってもらって一緒にやってもらったりしていました。

 それを"話せる"と言わないのであれば、まだその時はできてなくて…。だいたい留学して半年経ってから…合計で2年経ってからある程度自分で身の回りの事が出来るようになっていたかなって感じです。」

Maxie「ドイツに行く前に日本の大学でドイツ語を学んだ上でなので、勉強し始めて合計2年の時点で、という事ですよね。」

永堀さん「そうですね。留学をする際にドイツ語検定試験B1を取ったんですよ。

 だから日常会話自己紹介を当然できますし、簡単な会話であれば誰とでも話せてはいたんですけど、ネイティブの人が普通に話すと発音や会話のやり取りが結構速くて、よくわからないという事がよくありましたね。」

Maxie「だからやっぱりその困ってる時、例えば病院に行く時とかだったら、通訳できるドイツ人の知人がいた方が心強かったって事ですね。」

永堀さん「そうですね。」

ポイント💡

勉強で得られた知識と、実際のネイティブとの会話はやはり違うようで、永堀さんも当初は苦労したそうです。

やはりネイティブの先生との会話授業を増やし、自分の耳をドイツ語の耳にする事が重要ですね!

■永堀さんおすすめのドイツ語辞書は電子辞書!

Maxie「次は今まで使ってきたドイツ語の教科書のおすすめありますか?また、辞書のおすすめありますか?」

永堀さん「教科書のおすすめはこれといって思い浮かばないんです、すみません。けど、辞書はあの独和事典入りの電子辞書をめちゃくちゃ使ってまして!

 正直就職してからもついこの間までもずっと使っていたんですけど、中に入ってたの確かアクセス(辞書名)かな?ただちょっと辞書の出版社に関してはどれでもいいかなと思っていて、大事なのは電子辞書である事すね!個人的には。」

Maxie「電子辞書は値段がちょっと高めですね!大体2~3万円ぐらい?」

永堀さん「そうですね、3万円とかしますね。」

Maxie「今スマートフォンもあるじゃないですか?それでも今はそれでも電子辞書あった方が便利っていう理由は何かあるんですか?」

永堀さん「僕個人の使い心地として、電子辞書の方が使いやすいかなと思っています。スマートフォンだとアプリの通知だったり、LINEのメッセージが来てたりとかしてちょっと気が取られちゃう可能性があるんですけど、電子辞書って他の情報がないので(笑)」

Maxie「電子辞書って知りたい情報を得られるのが早いんですね。」

永堀さん「そう、早いんです。スマートフォンだと、一度スマホを開いてから電子辞書アプリを開く、っていう工程が1つ入るだけでめんどくさいって感じる人もいるかなと。

 あとは電子辞書の機能で例文を探したりとか…ことわざみたいな。そういったものを探す機能があって、これが意外と紙面の辞書で探すのは難しいんですよね。」

Maxie「語学レベルが上がってくると、調べる内容が単語だけのレベルじゃなくて、その単語についての例文がついてきて欲しいとか、他にも同じように使う単語があります、とかの注釈があると非常に助かりますよね。

 それに、一つの辞書だけではなく、辞書も何種類か揃えて買わないといけないっていうのが、電子辞書だったら、1つにまとまった感じなのも良いポイントだと思います。

永堀さん「そうですね。あとは例えば…"viel um die Ohren haben(忙しい)"とか。そういった熟語みたいなものをインターネットに打ち込んで調べるとドイツ語での説明が出てくるんですけど、日本語での説明はすぐに出てこないんですよ。

 そういった時に電子書で例文でキーワードを入れて検索すると、それに見合った例文と日本語訳が出てくるのでかなり効率的に勉強できます!っていうのをお勧め出来ます。」

Maxie「"viel um die Ohren haben(忙しい)"は、直訳では"耳に多くの情報が入ってくる"となります。つまり、"やる事や聞く事が多くてストレスが溜まっている状態"=忙しい、という意味になります。で、そういったものはどうしてもネイティブじゃないとわからないところがありますし、辞書で調べた方が心強いですね。」

ポイント💡

昨今ではスマートフォンを使った翻訳アプリや、検索サイトで簡単に調べる事が可能な時代になっています。

しかし、翻訳アプリを使って会話をするのと、実際に自分のドイツ語力を高めて自分の言葉で会話する事はまた少し違う事です。

"ドイツ人の知人と会話をしたい"のか、"ドイツ語でドイツ人の知人と会話をしたい"のか?

永堀さんは、ドイツ語が話せる事でドイツで仕事を探す際に応募可能な企業数が圧倒的に増えたそうです。

ドイツ語で行われる会議にも参加出来る様になり、より一層重要なポジションを確立出来たみたいですね。

その為の勉強をするにあたって電子辞書は最適なツールと言えるでしょう!

■ドイツ語を勉強するにあたってこれは便利だったよ!って事はありますか?

Maxie「初心者にとっては、日本語でドイツ語を勉強するメリットもあると思いますし、ドイツ語だけで勉強するメリットもあると思うんですけど、永堀さん自身は、勉強するにあたってこれは凄く役に立ったよ!とかそういうものはありますか?」

永堀さん「初心者っていうとまだ本当に始めたばかりの人達ですよね?それだとやっぱり、日本語⇔ドイツ語(独和)の教科書というか、日本語の参考書みたいなものを買うのは1つの手かなと思いますね!

 あと英語ができる方であれば、英語⇔ドイツ語(英独)も1つは方法としてはアリかなと思います。」

 ただ、一番は続けることが大事なので、続けやすい事が重要です。ちょっと無理して英語⇔ドイツ語でやるよりは、確実にわかるドイツ語⇔日本語で少しずつ努力をしていくってのがいいかなと思います。」

Maxie「そうですね、会話によるリスニングの練習を多くするのであれば、ドイツ語の映画を観たり、ただ文法を理解するのであればドイツ語の教科書を日本語で読んだ方がスムーズに理解出来る。

 あとは自分が好きなもので関係する物があれば、例えばサッカーが好きだったらドイツ語のサッカー雑誌を買ってみる!とか、そういういろんな教材を使ってみるって事も重要ですね。」

■永堀さんのドイツ語学習のモチベーション維持の秘訣は?

Maxie「ドイツ語を勉強してる時に辛い思いをしたり、勉強のモチベーションが下がってしまったとか…そういう辛い時期をどうやって乗り越えましたか?」

永堀さん「なるほど、ドイツ語のモチベーションがなくなる時って"使う機会がない"とか"必要がない"と思ってしまった時でしょうか。

 あとは例えば留学してもドイツ語の会話内容が全然わからない時とか、他の留学生や外国人が多い中で自分が会話についていけずに空気になってしまう時は、"本当にもう嫌だな"とか"この場から去りたい"って思う時が多いと思うんですよ。

 なので自分が初心者の時は、無理してあんまり厳しい環境に飛び込まず、ネイティブ同士が会話する環境とかはあえて行く必要がなくて、むしろなんかこうレベルが低い自分と同じくらいの初心者の外国人と会話できるような場所をたくさん作ると、モチベーションを凄い簡単にキープ出来ると思っています。」

Maxie「なるほど。そうですね。」

永堀さん「生粋のネイティブと話した方がドイツ語の勉強に役立つ!ってみんな思いがちですけど、それは確かにそうなんです。でも、最初は早いし言ってることわかんないんですよ。それはある程度慣れてきた後にする勉強方法であって、初心者のうちにする事ではない。

 だから本当に自分と同じレベルの人達とだったら、使う単語のレベルもほぼ一緒だから結構会話が楽しく進むし、モチベーションのキープには一番良かったですね。」

Maxie「勉強仲間を作ることが大事、って事ですね!」

永堀「勉強仲間とドイツ語一緒に話す事が大事かなと!」

ポイント💡

無理に高レベルの会話へと飛びこまず、同じ語学レベルの勉強仲間を作り、最初はゆっくりとしたペースで会話を続ける事が重要のようですね!

■最後に永堀さんからこれからドイツ語を学ぶ方々へのエール!

Maxie「最後にドイツ語をこれから勉強したい人向けのアドバイスはありますか?ドイツ語をこれから挑戦したい人への応援のメッセージみたいな。」

永堀さん「ドイツ語は最初のハードルはちょっと文法が難しいところもあるんですけど、数学が好きな人って多分ドイツ語の文法なんかは簡単に覚えられると思っています。

 最初の文法を学び、覚えてしまえばあとは英語より例文例外が少ないし、あの聞き取りが簡単なんですよ!最初のハードルを越えれば一気にドイツ語が楽しく話せるようになると思うので、ぜひ頑張ってほしいなと思います。」

Maxie「素敵なエール、ありがとうございます!本日はありがとうございました。」

永堀さん「ありがとうございました。」

いかがでしたでしょうか?

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Maxie Pickert

【講師紹介】Pickert Maxie(ピカット マキシー)

ボン大学、早稲田大学院卒業。14歳の時にドイツ語に訳された村上春樹の小説に出会い、日本に憧れる。16歳で、埼玉県の高校の1年間の交換留学プログラムを利用して初来日し、早稲田大学・大学院で日本語の勉強を継続。日本でドイツ語を勉強している人を手伝いたいという思いから、YouTubeチャンネルやTwitterを通じて定期的にドイツ・ドイツ語に関する情報発信している。

日本語能力試験1級 TOEIC 890

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